五感のごはんが主役 蛇紋岩米と土鍋炊きで極めた五感定食
こんにちは。
店主のちえです。
最近、五感でじわじわ人気が出ているメニューがあります。
それが、おにぎりです。
居酒屋でおにぎり、と聞くと「締めで食べるもの」という印象が強いと思います。実際、酒呑みは最後にごはんを食べることはあっても、ごはんをアテに飲むことはあまりありません。
ところが最近は、「おにぎりと日本酒が合う」と言ってくださるお客様もいます。
うれしいです。
でも、これは偶然ではありません。
はっきり言って、五感のごはんにはかなり力を入れています。

定食で一番大事なのはごはんだと思った
五感では、1、2年前からランチで五感定食をお出ししています。
始めた頃から、いろいろ試しました。
おかずの内容、出し方、量、味の強さ。定食として満足してもらうにはどうしたらいいか、石原料理長とも何度も話しました。
その中で、ある日ふと思ったんです。
定食で一番美味しくないといけないのは、ごはんではないかと。
もちろん、おかずも大事です。
焼き物も、揚げ物も、小鉢も、味噌汁も手を抜けません。
でも、定食の中心にあるのは白いごはんです。
ごはんが美味しいと、おかずの味も立ちます。箸が進みます。食べ終わったあとに「ちゃんと美味しいものを食べたな」と残ります。
逆に、ごはんが弱いと全体の印象も弱くなる。
そこから、ごはんを本気で見直しました。
但馬の蛇紋岩米を使っています
五感のお米は、もともと蛇紋岩米を使っていました。
私の故郷、但馬のお米です。
蛇紋岩のある地域で育つ、希少なお米です。
このお米は、ミネラルをたっぷり含んだ土壌で育ちます。食感はもちもち。噛むほどに甘みが出て、白ごはんとしての存在感があります。
ただ、良いお米を使えばそれで終わり、ではありません。
お米は炊き方で大きく変わります。
同じ米でも、鍋、水、火加減、蒸らし方でまったく別物になります。
せっかくの蛇紋岩米を、どう炊けば一番美味しいのか。
そこを考え始めると、簡単には戻れなくなりました。
土鍋を3つ買って試しました
注文をいただくたびに、土鍋で炊こう。
そう決めてから、次は土鍋選びです。
土鍋なら何でもいい、というものではありません。
調べて、候補を3つに絞り、実際に購入して試験炊きをしました。
炊き上がりの香り。
米粒の立ち方。
口に入れた時のもちもち感。
冷めかけた時の味。
比べてみると、違いがはっきり出ました。
その中で一番美味しいと感じたのが、万古焼きの土鍋でした。
これは私の見解ですが、密閉度が高い方がごはんは美味しく炊けるように思います。土鍋の中で水分と熱がしっかり回り、米の芯までふっくら入る感じがあります。
炊きたてのふたを開けた瞬間の香り。
あれは、やっぱり土鍋ならではです。

水はサントリーの天然水を使っています
ごはんを炊く時、水も大事です。
五感では、サントリーの天然水を使っています。
私は普段からこの水を飲んでいます。少し甘めに感じるところが好きです。ミネラル感が強く出る水よりも、やわらかくて甘みのある水の方が、蛇紋岩米には合うのではないかと思いました。
水を変えるだけで、ごはんの印象は変わります。
米の甘みを邪魔しないこと。
炊き上がりが重くなりすぎないこと。
口に入れた時に、すっと旨みが広がること。
そのあたりを考えながら、今の水に落ち着きました。
水加減と蒸らしは料理長が何度も試しました
米と土鍋と水。
ここまで決めても、まだ完成ではありません。
最後に大事なのが、水加減と蒸らし時間です。
ここは石原料理長が、何度も試作しました。
少し水が多いとやわらかくなりすぎる。少ないと米の良さが出きらない。蒸らしが短いとまとまりが弱い。長すぎても食感が変わる。
ほんの少しの違いですが、食べると分かります。
今の仕上がりになるまで、何度も炊いて、食べて、話して、また炊きました。
最初に「これだ」と思うごはんを食べた時は、正直、感動しました。
一緒に試食したスタッフも驚いていました。
「このごはんが食べられるところって、他にあるんだろうか」
そんなことまで思いました。
五感定食が選ばれる理由になりました
おかげさまで、五感定食は大好評です。
毎日たくさんのご予約をいただくようになりました。
うれしいのは、ごはんをお代わりされる方が多いことです。
女性のお客様でも、自然にお代わりされます。
五感定食のごはんは、お代わりできます。
おかずでごはんが進む。
ごはんが美味しいから、もう少し食べたくなる。
それは定食として、とても良い形だと思っています。
ごはんが主役になる定食。
五感定食は、そこを目指して作っています。
おにぎりは呑みの締めにも日本酒の相手にも
夜は、おにぎりを締めに召し上がる方が多いです。
お酒を飲んだあとに、炊きたてのごはんのおにぎり。
これはやっぱり強いです。
でも最近は、締めだけではなく日本酒と一緒に楽しむ方もいます。
ごはんの甘み、塩の加減、海苔の香り。そこに日本酒の旨みが重なると、たしかに合います。
居酒屋でごはんをここまで言うのは珍しいかもしれません。
でも、ごはんが美味しい店は、他の料理も美味しいのではないか。
そう期待してもらえると思うんです。
五感は、その辺の居酒屋とは違います。
料理の端から端まで、きちんと美味しいものを出したい。
ごはん一杯にも、そういう気持ちを込めています。
五感に来たら、ぜひ一度ごはんを味わってください。
定食でも、おにぎりでも構いません。
主役はおかずだけではありません。
五感のごはん、はっきり言って力を入れています。
投稿:店主ちえ




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